犬と良好な関係を作るために〜”褒める叱る”より大事なたった2つのこと

犬と良好な関係を作る為に褒める叱るより大事な2つのことしつけorご相談
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この記事を書いた人
はじ丸(Kazuo Ando)

ドッグサロン経営の傍、大学等でペットビジネス経営学とペット社会学講座の講師をしています。
著書:愛犬と「幸せ家族」になる方法〜PHP文庫
2017年後半から仕事の合間を縫ってブログ運営を始めました。

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おはこんばんちわ、はじ丸(@hajimaru2017)です。

犬は家族です。

ただ犬は「哺乳綱 ネコ目 イヌ亜目 イヌ科 イヌ属 タイリクオオカミ種 イエイヌ亜種」であり、人は「哺乳綱霊長目ヒト科ヒト属」であることを忘れてはいけません。

はじ丸
はじ丸

犬がネコ目!

犬がネコ目というびっくりな分類はさておき忘れてはいけないのは、人と犬はちがう生物で、習性が全く異なるということ。

15年間犬に関わる仕事をしてきて、愛犬家の半数以上が犬の習性を理解していないことを実感しました。

実はトリマーでも理解できていない人が多いのです。
犬のプロである以上、これはダメ。
身体的な習性は獣医さんに任せるとして、行動学については知っておかないと正しいアドバイスができません。

今回は犬の習性を元に、同業者の皆さん、これから犬との生活を考えておられる皆さん、愛犬のしつけで悩んでいる皆さんに向けて、犬と良好な関係を作るために必要なたった2つのポイントを解説します。

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犬は縦一列の序列を作る

行動学の中で最も重要な学ぶべきポイントは、犬のリーダー学です。

犬は群れの中で生き、必ず縦一列の序列を決めます。
10頭いれば、1番から10番まで必ず順位があります。
たとえ100頭いてもそれは同じで、自分は群れの中で何番手に位置するかを理解し行動するのです。

そして特筆すべき犬の特性として、その群れは犬ばかりの集団でなく、人間であろうと猫であろうと他の生体でも自分の群れとして認識すること。

例えば、飼い主さん家族がご夫婦と子供2人の4人家族で、そこに新たに子犬がやってきたとします。

飼い主さんは子犬を新たな家族として迎えますが、子犬にとってそれは家族ではなく群れであり、最初の数カ月以内、早ければ数週間以内に縦の序列を決めるということです。

決めるというよりも知るという表現の方が適しています。
順位に身体の大きさは関係ありません。
チワワがドーベルマンより上位にいることも決して珍しくはありません。

リーダーになった犬はストレスだらけ

よくあるパターンとして、リーダーはお父さん、2番手が犬、あとは犬より下位。
他に多いのは、犬がリーダーになっているご家族。

犬たちには上昇志向も出世欲もありません。
だから犬にとって一番楽で幸せなのは最下位に位置することです。

最下位になったからといって拗ねたり、猿山の群れのように若い猿が虎視眈々とボスの座を狙うようなことはありません。

優秀なリーダーの元で安心して生活できるのが最も幸せなんです。

はじ丸
はじ丸

これは絶対! 

 

ところが、ご家族が犬の習性を理解できず必然的に犬がリーダーになってしまうと、犬のリーダーは群れを守らないといけないストレス(チャイムにワンワンはそれ)にまみれます。

その上、リーダーなのに自分より序列が下のご家族にリードをつけられ外に連れていかれるのです。
これも
ストレス以外の何者でもありません。

リーダーは自分なのに・・・

 

だから引っ張るんです。(まだリーダーになっていない子犬の時に引っ張るのは、序列を決めるテストのようなものです)

リーダーは自分が前に出て、行き先を決めます。
他の群れ(犬を散歩してる人)が近づいてきたら群れを守るために吠えたり唸ったりもします。

すると、自分より下位のお父さんに「やめなさい!」と引っ張られるわけです。

はぁ?なんで?

 

となり、またストレスがたまります。

ストレスに疲れるどころか四六時中お腹を下したり、体調に変調を来すことも多々あるほど、犬にとってストレスの影響は大きいのです。

飼い主さんがリーダーになってくれればそんなストレス一切から解放されるのですから、犬にとってこれほど楽な環境はありません。

犬のプロとして取るべき態度

犬に関する仕事をする人は(できることなら飼い主さん家族も)、この仕組みを含めた行動学だけは知っておかないといけません。

たとえば愛犬との接し方を間違っているお客さまがいたとします。

猫かわいがりしているものの、明らかに犬が上位に立っているどころか、犬がリーダーになってしまっているご家族。

これに対して、あなたならどうしますか?

私の場合、飼い主さんから相談がない限り口は出しません。
近隣社会に迷惑をかけず、ご家族が幸せならそれでよしとします。

犬はきっと高い確率でストレス疲れしているはずですが、ご相談がないのに口出しするのはご家族にとって大きなお世話になるので我慢します。

もちろんご相談があれば全力でお話しますが、私たちが仕事をする上で大事なのは、犬とご家族の関係性を見抜く力であって、こちらの意見を押し付けることではありません。

あくまでもお客様は飼い主さんであって、犬はその家族。
そこを履き違えてはいけないのです。

同業者やこれから犬の仕事に就こうという人の中には、狂信的な犬好きで自らの価値観を飼い主さんに押し付けようとする人がいます。

100人に1人はファンになってくれるかもしれませんが、商売として続けていくのは難しいでしょう。

全財産を投げ出してでも犬たちのために生きる覚悟があるならば、ぜひ保護犬活動に注力していただきたいと思います。

しつけに小手先のテクニックは不要

話を戻しますが、ハッキリしているのはリーダーになってしまった犬は不幸だということ。

では飼い主さんがリーダーになるにはどうすればいいか。

家に入る順番やご飯を食べる順番や、同じ布団で寝ないとか、昔から実しやかに語られる小手先のテクニック論がありますが、そんなのは無視して構いません。

まずは行動学、前述した序列のことを筆頭に犬の習性を知ること。
そして犬たちが複数になった時の行動をよく観察すること。

そこには、群れのリーダーになるためのヒントが山盛りです。

リーダーは気合いで圧倒する

複数頭になったときの犬たちを観察してみてください。
犬たちは殺し合いに発展する喧嘩はしません。(闘犬は別)

揉めても大半は咬むふりで、ときに咬む場合もありますがこれは弱い方、ビビっている方がよくする行為でほぼ下位の争いです。

リーダーになる犬は実に堂々としていて達観しています。
決して咬むこともなく、ただ低く唸るくらい。

気合いで圧倒するわけです。

嘘のようでホントの話ですが、犬のリーダーはほぼ気合いで決まります。
あのカリスマドッグトレーナー、シーザーミラン氏が「胸を張って堂々とした態度を示すことが大事」とよく言っていますが、まさにそういうことです。

行動学の知識が必要な”褒める””叱る”のタイミング

犬の行動学を学ぶまでは、下手に叱ったり褒めたりしないほうがいいでしょう。

え?と思われるかもしれませんが”叱る””褒める”はタイミングがすべてで、タイミングを間違うだけで結果が180度正反対に変わるからです。

行動学を学べば、そのタイミングはわかってきます。



まず実行するべきたった2つのこと

褒める叱るよりも大事なことはたった2つです。

堂々とした態度

何が起きようと感情的に叱らず、堂々と冷静な態度で接します。
これは犬に対してだけでなく、ご家族の中でもできる限り行います。
犬は必ず見て感じていますから。

愛犬に近づくときも、撫でるときも、穏やかに接します。
時には無視もします。
自分がリーダーだという自覚と自信を持ってください。

犬のリクエストに応えない

リクエストに応えない一つの例を挙げますと

  1. 犬をケージに入れ、出すタイミングは飼い主さんが決める。
  2. 犬が出してくれと可愛くクーンと言っても、わんわん吠えても決して出さない。
  3. 静かにしている時(寝ている時などベスト)に、そのタイミングでドアを開け一緒に遊ぶ。

寝ているのにかわいそうと思うかもしれませんが、少し長い目で見るとその方が犬にとってはいい結果になります。

ご飯もおやつも、散歩も遊ぶことも同じで、全ては飼い主さんの都合で決めます。

おやつちょーだい♫

 

というかわいい攻撃に屈してはいけません。

可愛く見えてもそれを続けると、”ちょーだい”から”くれ”となり、さらに

よこせ!!

 

になって行きます。

行動学を学ぶ前は、まずはこの2つを実行するだけです。

もう一度書きますが、下手に叱ったり褒めたりしてはいけません。

年齢によって覚えるスピードに差はあります(若い方が早いです)が、しつけに手遅れはありません。

頑張って勉強していきましょう。

今回はここまで。

今日も最後までご覧いただきありがとうございました。
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はじ丸